髪の毛の構造とヘアサイクルについて

hstructure

(注1)

 

AGAの理解を深めるために、今回は髪の毛の構造とヘアサイクルに
ついてお話ししたいと思います。

 

1. 髪の毛は、皮膚の外側と内側にある

 

髪の毛は、皮膚の中にあって外から見えない毛根と皮膚の外に
出ている毛幹からなります。

上の図を見てください。毛根全体が頭皮の中にありますね。
この部分が植物でいう根っこの部分にあたるわけです。

 

一方、頭皮の外に出ている部分が毛幹と呼ばれ、私たちが普段
髪の毛と呼んでいる部分になります。

毛根に対し毛幹は、植物の幹にあたる部分と考えられるのでは
ないでしょうか。

 

2. 毛根の構造

 

上図にあるように、毛根は、毛包と呼ばれる膜に包まれています。

上図の毛根の右側に皮脂腺があり、頭皮と髪を保護するために
皮脂を分泌します。

 

毛根の下部にある球状の部分が毛球と呼ばれ、髪の毛を成長させる
毛母細胞が詰まっています。

毛母細胞は、毛球の底にある毛乳頭に通じている毛細血管から
栄養を吸収し、分裂を繰り返し、上に伸びて私たちが普段目にして
いる毛幹部分を作っているのです。

 

髪の毛が成長するために、頭皮周辺の血流が良好であることや
毛母細胞が十分活発であることなどが重要だと考えられている
ようです。

(注2)

 

3. 毛幹の構造

 

mokan

(注3)

 

上図の毛幹の断面図にあるように、私たちの髪の毛は、3つの層に
分かれています。

 

一番内側にある泡のような形をしているものは毛髄と呼ばれている
そうです。

欧米人の毛髪には、毛髄がほとんど見られないそうです。

毛髄の機能等については、明らかになっていないものの、
毛髪の太さなど性質に関わりがあるのではないかと
推測されているようです。

 

 

3つの層の中央にあるのが毛皮質で毛幹の大部分を占めています。

 

この毛皮質を一番外側の毛小皮が覆っています。トリートメント
などのCMでキューティクルと呼ばれるのが毛小皮だそうです。

(注4)

 

4. ヘアサイクルとは

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(注5)

ヘアサイクルとは、髪の毛が2年から6年で生え変わるサイクルの
ことをいいます。

ヘアサイクルにおいて、髪の毛は成長期、退行期、休止期という
3つの期間を繰り返します。それぞれの期間について見て
いきましょう。

 

a. 成長期

成長期において、毛細血管から栄養が取り入れられ、毛球部で
毛が作られます。

この期間に、毛母細胞が盛んに分裂を繰り返し、作られた毛が
上部へ押し上げられます。

 

成長期は、およそ2年から6年で、通常は髪の毛全体の90%ほどが
成長期の段階にあるそうです。

b. 退行期

退行期になると、毛母細胞の分裂が急激に衰えます。期間はおよそ
14日前後だそうです。

髪の毛の色を決定する色素細胞も活動を緩めるそうです。

c. 休止期

休止期には、細胞分裂が停止し、毛の製造と伸長が完全に止まる
そうです。

休止期は3か月ほど続き、その後にまた成長期が始まります。
このときに、古い毛が抜けていくそうです。

このように成長期⇒退行期⇒休止期⇒成長期と続く一連の流れが
ヘアサイクルなのです。

(注6)

 

5. ヘアサイクルを踏まえて抜け毛の本数について考える

 

人間は、一生のうちに15回ほどヘアサイクルを繰り返しますが、
個々の毛包が別々の周期を営んでいるので、一斉に毛が抜けて
生え変わるということはないそうです。

 

髪の毛が10万本ある人の場合、約10%にあたる約1万本が退行期と
休止期にあたります。

休止期から成長期に移行する約3か月のあいだにおよそ1万本の毛が
抜ける計算になります。

これは1日当たり約80本から100本の抜け毛に相当するそうです。

 

つまり、一日に80本から100本までの抜け毛なら正常なヘアサイクル
の範囲なので、心配はないということらしいのです。

(注7)

確かに、この程度の抜け毛の本数であれば心配はないでしょう。

 

 

しかしながら、私は以前、

 

健康な人でも抜け毛があるからこれくらいなら心配ないよ。」

 

と医師に何度も言われたことがあります。

 

医師から見てまだ大丈夫だと何度も言われたため、結果的に私は薄毛
が進行しました(後に克服しましたが)。

 

 

80本~100本の抜け毛なら許容範囲であると考えられますが、薄毛にも
個人差があります。客観的にみて正常であっても本人になんとなく
薄毛の危険が感じられる場合は、警戒を怠らないようにする必要が
あると私は考えます。

 

なので、もしあなたが医者からまだ大丈夫と言われても、なんとなく
薄毛の危険を感じる場合は注意してください。

半年に1回など定期的に皮膚科等で検診を受ければ、AGAを見逃す
リスクを減らすことができます。

 

AGAを発症してしまうと、このヘアサイクルに異常をきたしてしまう
のですが、それは次回にお話ししたいと思います。

 

参考文献1:小林一広他著 『薄毛・抜け毛を治す』 2006年 講談社出版

参考文献2:板見智著 『専門医が語る毛髪科学最前線』 2009年 集英社出版

 

注1:参考文献1 P42より図解引用

注2:参考文献1 P40

注3:参考文献2 P27より図解引用

注4:参考文献2 P27

注5:参考文献2 P30より図解引用

注6:参考文献2 P29

注7:参考文献2 P31

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